現象と表象
Phenomenon & Representation

2018
Installation
卒業制作
第 66 回卒業修了作品展
東京藝術大学 上野校地 絵画棟 5F、
東京都美術館
O 氏記念賞


 学部の卒業制作として、さまざまな科学的な現象と出逢うための実験室を制作した。水槽の中に赤い液体がだんだん滴下され、化学反応によってスライムが生成される仕組みや、ランプの熱で温められた液体がフラスコ内で対流を起こし、ラバランプのように縦横無尽に運動するシステムを設えた。今作の中で整然とオブジェクトを設置するのではなく、黒い鉄パイプやホースを用いて部屋中のオブジェクトが混然一体となった状態を作り上げた。これは、新しいテクノロジーとそれに伴う膨大な量の情報によってますます複雑化する現代社会の体現でもある。また、この作品は美術館と大学の両方で同時に展示したことで、同時並行的に物事が起こる今日の社会のリアリティも表そうとしたものである。数多くの科学的現象から影響を受けながら変容し続ける、視覚的な場を作りたいと考えている。